傷ついたスズメ
2019.12.03
森に住むスズメ
初めはそれが愛だと夢を馳せた。
その次に愛はそんなものだと思った。
その次に、愛だと疑わなかったものが、壊れかけた。
その次に、愛が自分にではなく、その人の都合だとわかった。
その次に、愛がお互いの押し売りになった。
その次に、愛が壊れた。
バカヤロウ。
一般的な破局。
その破局の中で自分自身を探した。
何がなんでなんなのか、さっぱりわからない
いつしか自分自身の中に、妙な安らぎを見つけた。
その次に安らぎではない、目の覚める様な空間を見つけた。
その次に、その空間から光のようなものが傷ついたバカヤロウを消し去った。
その次に、世界が色鮮やかに変貌した。
その次に、何が起こるかは、わからない。
それがいい。
都合が愛に変わり、破局も鮮やかに変貌するかもしれない。
もう元の単なるスズメではない。
量子場スズメさ。